ステンレスと真鍮のロウ付け加工|ろう付けならアラヤへ-

ステンレスと真鍮のろう付け加工をしました。
ご覧いただきありがとうございます。
今回ご紹介するのはロウ付け加工についてです。
なんの材質のものをロウ付けできるの?
と、よく質問を頂きますので答えさせていただきます。
あっ、書いたので質問しないでくださいって意味ではないのでどんどん質問してください。(笑)
ろう付けが可能な材質
弊社で可能なロウ付け加工ですが、
- 鉄
- 銅
- ステンレス
- 真鍮(しんちゅう)
を中心にろう付け加工対応しております。
上記にある金属はもちろん、砲金(青銅の一種)でもロウ付け実績があります。
金属同士の組み合わせは都度異なりますが、基本的にはこれらの材質同士なら ほとんど対応可能 です。
これ材質ってなんやろ?
と思われた方もたくさん相談を頂いています。
もちろん見ないとわからないこともありますが、満足して帰っていただけるお客様が多く見られます。
今回の記事で紹介しますのは銅砲金のろう付け補修です

この写真にあるように、穴が開いてしまったので埋めてほしいとのご依頼です。
穴が開いてしまっていたら、製品として成り立たない、作り直そうとするとコストが
かかりすぎる。そのような要因があり溶接(ロウ付け)で穴を埋めてほしいとのことでした。

実際に溶接する部分(穴)に酸化皮膜や炭化物、油脂・油分の残留があると、ろう材がその表面に広がらず“はじかれる”現象が起こりやすくなります。なので、加熱によって酸化皮膜を除去し、表面をきれいにする必要があります。
その方法として、トーチ炎で軽く炙りながら、母材表面の酸化膜を熱分解・揮発させ、さらにフラックスを塗布してその場で化学反応により酸化物を除去・溶解します。
この時注意すべき点として
- 炙りすぎて母材本体が高温化しすぎると、母材の組織変化(焼なまし、応力緩和、軟化など)を引き起こす可能性
- 部分的な加熱では温度ムラを生じやすく、ある点は十分清浄化されても別の点は酸化膜が残ることがある
- フラックス塗布タイミング:炙った直後に(表面が高温なうちに)塗布すると、反応が活性化しやすくなるが、過剰なフラックスは泡立ちや残渣を生む可能性あり
です。砲金は熱拡散性が比較的良いため、局所熱入力だけでは急激に熱が逃げてしまい、ろう材が十分に溶融・流動しないことがあります。そこで、母材全体を適切な温度に予熱することが極めて重要です。
また予熱設計における考慮点として
- 補修対象の形状・厚み・合金成分などを考慮しつつ、通常は200〜400 °C程度を目安に予熱することが多い(材料やろう材により最適範囲は変動)
- ゆるやかな加熱勾配にすること。急激に加熱すると熱応力でクラックや変形を誘発する恐れがある
- トーチを動かす、反射板を使う、複数方向から加熱するなどで、母材全体の温度を均一化
- 母材が目標予熱温度に達してから、本格的にろう材が流れる温度域にまで昇温。ろう材の融点(および結晶化開始温度)を考慮に入れて、オーバーヒートおよび母材焼損を防ぐ
この戦略を適切に設計すれば、ろう材の浸透性を最大化しつつ、母材の損傷リスクを抑えることができます。
実際のろう付けしている様子を撮りました。
↓

しっかりと穴も埋めれて補修できました。
見てるだけだとできそうに見えてきますが、やると難しいんでしょうね(笑)
簡単そうに見せるのも一つの職人技です。
今回は、お客様も再製作することなく補修で対応できたことで、コストを大きく抑えることができ、しかも短納期での納品が可能になりました。
仕上がりにもとても満足していただけて、こちらとしても嬉しい仕事になりました。

冒頭で紹介したステンレスと真鍮のろう付けです。
これは写真撮る前に終わっていたので撮れず💦
ステンレスと真鍮は難しいみたいですね。
ろう付けご相談ください
今回紹介させていただきました通り、弊社ではろう付け加工も得意としております。
これとこれ、ロウ付けできるかな?
そのようなご相談だけでも大丈夫ですのでお気軽にご相談ください。
また、ほかの記事でもろう付け加工の紹介をしていますのでよければご覧ください。
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最後までご覧いただきありがとうございます。
都度都度更新していきますので、今後ともよろしくお願いいたします。
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