工場の側溝蓋を縞鋼板で製作|現地採寸・現場溶接の事例

工場の側溝蓋を縞鋼板で製作|現地採寸から現場溶接まで対応
今回は、工場敷地内の側溝に設置する縞鋼板の蓋を製作した事例をご紹介します。
もともと設置されていた縞鋼板は長年使用され、反りが出ている状態でした。
この場所にはフォークリフトや車両が乗り入れることもあり、お客様から新しい側溝蓋へ交換したいとご相談いただきました。
今回は既製品を購入して交換するのではなく、実際の現場へ伺って側溝の寸法や段差を確認。
SS400・板厚6mmの縞鋼板を570×900mmで1枚手配し、裏側二辺にズレ止め用のアングルを現場で溶接して設置しました。

今回製作した側溝蓋の仕様
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 使用場所 | 会社・工場敷地内 |
| 用途 | 側溝・集水ます部分の蓋 |
| 数量 | 1枚 |
| 材質 | SS400 |
| 材料 | 縞鋼板 |
| 寸法 | 570×900mm |
| 板厚 | t6mm |
| 縞鋼板 | 指定寸法に切断した状態で手配 |
| ズレ止め | 裏側二辺四か所にアングルを取付 |
| アングル取付 | 断続溶接 |
| 現場溶接 | 被覆アーク溶接 |
| 固定方法 | ボルト固定なし |
| 塗装 | お客様側で施工 |
| 古い蓋 | 当社で撤去・処分 |
| 主な確認 | ガタつき・横ズレ・浮き・段差・取り外し |
現地確認・採寸から対応
ままずは現地で側溝を採寸
今回のような既存設備に合わせて製作する金物では、現物確認が非常に重要です。
まずお客様の工場へ伺い、
- 側溝の幅・長さ
- 既存の縞鋼板
- 周囲との段差
- 集水ます部分の形状
- 蓋がどのように収まっているか
などを確認しました。


今回の場所には集水ますもあり、単純な真っすぐの側溝だけではありません。
そのため既製品をそのまま置くのではなく、実際の開口部全体を確認したうえで必要なサイズを決めています。
SS400・t6mmの縞鋼板を1枚手配
現地採寸後、必要な寸法に合わせて縞鋼板を手配しました。
今回使用したのは、
材質:SS400
板厚:6mm
寸法:570×900mm
です。
材料は必要寸法へ切断した状態で仕入れています。
今回の場所ではフォークリフトや車両が乗り入れることがあります。
ただし、今回の製作では車両重量をもとにした構造計算や耐荷重計算までは行っていません。
そのため本記事でも、
「フォークリフト○tまで対応」
といった表現はしていません。
実際の使用条件を確認し、お客様と相談したうえで今回の仕様で製作しています。
側溝蓋の裏側にズレ止め用アングルを取付
新しい縞鋼板をただ側溝の上へ置くだけでは、横方向へ動いてしまう可能性があります。
そこで今回は、縞鋼板の裏側二辺へズレ止め用のアングルを取り付けました。
アングルが側溝の内側へ入ることで、蓋が横方向へ移動するのを抑える構造です。
補強材として取り付けたものではありませんが、結果として縞鋼板裏側へアングルが入る形にもなっています。
今回の目的はあくまで、
「側溝の内側へアングルを掛け、横ズレを抑えること」
です。
アングルの位置は現場で決める
今回のポイントの一つが、アングルを工場で完全に取り付けてから持っていかなかったことです。
現地で側溝寸法を確認し、実際の設置位置に合わせてアングルの位置を決めました。
寸法を測っていても、既設のコンクリート構造物はすべての場所が完全に同じ寸法とは限りません。
特に今回のような一点物では、
採寸した数字だけで決めるより、実際の現場へ合わせながら位置を決める方が確実な場合があります。
位置を確認したら仮付けし、実際に蓋がどのように収まるかを確認します。
被覆アーク溶接で現場溶接
今回のアングル取付は、現場で被覆アーク溶接を行いました。
アングルは2辺4か所へ取り付け、断続的に溶接しています。
全周を連続して溶接するのではなく、必要な固定状態を確認しながら施工しました。
今回のように、
工場で完成品を作って持っていくだけでは収まりが判断しにくい製品
については、現地で最終的な位置を確認しながら加工することがあります。
「ぴったり」ではなく、取り外せる余裕も残す
アングルの位置を決めるときに意識したのが、側溝へきつくはめ込みすぎないことです。
ズレを抑えたいからといって、隙間が全くない状態までアングルを寄せてしまうと、今度は蓋を外しにくくなります。
側溝や集水ますでは、
- 清掃
- 点検
- 泥やゴミの除去
などで蓋を取り外すこともあります。
そのため今回は、
横方向へのズレを抑えながら、人が取り外すこともできる程度のクリアランス
を残して位置を決めました。
設置後にガタつき・ズレ・段差を確認
アングル取付後、実際に側溝へ蓋を設置します。

設置後は、
- 上下に大きなガタつきがないか
- 横方向へズレないか
- 浮いている部分がないか
- 周囲との段差に問題がないか
- 必要なときに取り外せるか
を確認しました。
お客様からも完成後、
「これだけ安定していれば安心です」
とお声をいただきました。
古い側溝蓋の撤去から新しい蓋の設置まで対応
今回の仕事では、新しい縞鋼板を製作するだけでなく、既存の古い蓋の撤去・処分から新しい蓋の設置まで対応しました。
施工の流れとしては、
現地確認・採寸
↓
縞鋼板の手配
↓
古い蓋を撤去
↓
新しい縞鋼板を仮設置
↓
アングル位置を確認
↓
現場で被覆アーク溶接
↓
設置状態を確認
となります。
塗装については、お客様側で施工されるとのことでしたので、当社では無塗装の状態までで納品しています。
既製品では合わない側溝蓋も製作できます
側溝蓋にはグレーチングや既製品も多くあります。
一方で、
幅や長さが既製品と合わない
集水ますがあり形状が特殊
今使っている縞板と同じような形で作りたい
横ズレしないよう加工したい
といった現場では、オーダーメイド製作が必要になる場合があります。
今回も、現場を確認したうえで1枚だけ製作しています。
側溝蓋に限らず、工場内で使用するピット蓋や床開口部の金物などについてもご相談いただけます。
以前製作した工場床の縞鋼板では、フォークリフト通過時のガタつきを改善するため、裏側にアングル枠を取り付けて現場合わせを行いました。
→ 工場床の縞鋼板を製作・改良|フォークリフト通過時のガタつき対策
側溝蓋・現場合わせの金物をご相談ください
「既製品では寸法が合わない」
「今使っている縞鋼板が反ってきた」
「側溝に合わせて1枚だけ作ってほしい」
「ズレにくいよう裏側へ金物を付けてほしい」
「図面がないので現場を見てほしい」
といった場合もご相談ください。
お問い合わせの際は、
- 現場全体の写真
- 現在の側溝蓋の写真
- おおよその幅・長さ
- 車両が通るか
- 設置場所
- 必要枚数
などをお知らせください。
現地採寸を伴う案件は、大阪市内を中心に対応しています。
使用条件によっては構造計算や専門的な設計が必要となる場合もあるため、内容を確認したうえで対応可否をご案内します。
「この場所に合う蓋を作れますか?」という段階からご相談ください。

