SKD材を溶接 TIG溶接で対応しました

SKD材の溶接依頼がありました。
皆様ご覧いただきありがとうございます。
本日はSKD材の溶接の依頼がありましたのでご紹介していきます。
SKD材は工具などによく使われる材質で、高度が求められる部品に多く使用されています。
溶接においては溶接方法を選ぶことが重要で通常TIG溶接やMIG溶接が用いられます。
溶接の温度なども重要になってくるので、SKDの特性を理解し、その特性を生かした適切な溶接技術を選択することが品質の高い溶接を実現するために必要になります。


この状態で持参されてきました。
どのような依頼内容かというと挟んである小さいブロックを溶接してほしい、という依頼です。
溶接していきます


社長からしっかり指導してもらい、溶接開始です。
溶接する際に使用する棒はBKD-61Rを使いました。

まずはしっかりと予熱を与えていきます。
この大きさの物だと200℃ぐらいが良いかと思いますが、それも焼き入れしている製品だと管理する温度も変わりますので要確認です。
そして取れないように仮止めしていきます。


余熱をしっかりして適正温度で溶接しないと少し割れてしまったりするので、しっかりと温度管理もしないといけないです。
しっかり補修していきどんどん溶接していきます。


溶接しやすいように向きも変えつつ、強度を加えるためにも棒を入れて溶接していきます。
この時にアークを出しっぱなしにしてしまうと、熱を加えすぎてしまうため溶接に割れが生じることが多いです。
なので、アークを切りつつ、ちょんちょんと溶接していきます(語彙力(笑))
万力を取って溶接していきます
外側の溶接が完了したので、万力を取って溶接していきます。

熱管理が大変な材質のため、再度余熱を与えていき、溶接していきます。
熱を与える箇所も一ヶ所のみではなく、溶接する周辺をまんべんなく熱していき、
全体的に熱を加えてムラがないようにしていきます。
この熱の加え方もしっかり管理していく必要がありますが、職人の感も大事になってくると思います。


上面から溶接していきます。
この時も先ほどと同じように、熱を与えすぎるとだめなのでアークも切りつつちょんちょん溶接しています。

最後に中の方も溶接していきます。
何度も言いますがSKDの溶接は熱管理が大切です。
難しいですが、そこを怠ると、溶接割れ(溶接不良)が発生してしまいます。
無事に溶接終了しました。
完成!!
と思いましたが、よく見ると割れがあったので社長がしっかり修正していました。
完成後は写真を撮る前にお客様に渡してしまっていました🙇♂️💦
SKDの溶接はやはり難しい
このように、SKD材の溶接は、通常の材料よりも高度な知識と技術が求められます。
当社では、難溶接材に対しても、適切な余熱・溶接条件・後処理を施し、品質の高い仕上がりを実現しています。
「SKD材の溶接で困っている」「クラックが入ってしまった」などのお悩みがありましたら、ぜひ一度ご相談ください。
経験と実績をもとに、最適な方法をご提案いたします。
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