機械加工会社が製缶・溶接を外注するときに伝えたい情報|見積り前の確認ポイント

機械加工会社様が普段とは少し違う図面を受けたとき、「この部品だけ溶接が必要」「機械加工は自社でできるが、製缶・溶接工程をどうしよう」となることがあります。

そのような案件で製缶・溶接を外注するとき、図面を送るだけでも確認できる場合はありますが、材質・数量・担当工程・後加工の予定なども分かると、見積りや製作内容の確認が進めやすくなります。

特に、製缶・溶接後に機械加工会社様で面加工や穴加工を行う場合は、「どこまでを溶接会社へ依頼し、どの状態で返却してもらうのか」を共有しておくことが重要です。

この記事では、大阪市生野区で製缶・溶接を行う有限会社アラヤが、機械加工会社様が溶接を外注するときに伝えておきたい情報を整理します。

製缶・溶接の外注見積りで伝えたい8つの情報

  1. 図面・仕様
  2. 材質・板厚
  3. 数量
  4. 依頼する工程の範囲
  5. 先加工・後加工の有無
  6. 重要な寸法・公差・基準面
  7. 溶接指示・仕上げ条件
  8. 検査条件・希望納期

すべての情報が最初から揃っている必要はありません。分かっている内容を共有し、不明点を確認しながら製作内容を整理していきます。

1.図面・仕様

まず確認したいのが製作図面です。

外形寸法、板厚、穴位置、溶接箇所などが分かる図面があれば、どのような材料・加工・溶接が必要なのかを確認しやすくなります。

機械加工を伴う製品の場合は、製缶・溶接部分だけではなく、可能であれば後工程も含めた図面を共有していただくと、完成後にどこを加工するのかも確認できます。

アラヤへのお問い合わせでは、PDF図面や写真などを添付していただけます。

2.材質・板厚

鉄、ステンレス、アルミなど、使用する材質をお知らせください。

同じ形状でも、材質や板厚によって使用する溶接方法や製作工程が変わります。

鉄の機械部品やブラケットなどでは、SS400のプレートやフラットバー、アングルなどを組み合わせて製作するケースがあります。

板厚についても、図面に記載されているt6、t9、t12、t16などの寸法を共有してください。

3.数量

同じ図面でも、1個だけ製作する場合と、10個製作する場合では、材料手配や組立方法、製作工程の考え方が変わることがあります。

そのため、見積り時には必要数量をお知らせください。

また、「今回は1個だが、問題なければ追加製作する予定」「毎月数個程度のリピート予定」といった情報が分かっている場合は、あわせて共有すると製作方法を検討しやすくなります。

有限会社アラヤでは、試作・単品から数個程度の小ロット、同仕様品の追加製作・リピート製作までご相談いただけます。

4.どこまでを製缶・溶接会社へ依頼するのか

機械加工会社様からのご依頼で、特に重要なのが担当工程の範囲です。

例えば、次のような依頼方法があります。

  • 材料手配から切断・組立・溶接まで依頼する
  • 材料を支給し、組立・溶接だけ依頼する
  • 先加工した部品を支給し、組立・溶接して返却してもらう
  • 製缶・溶接まで依頼し、返却後に自社で機械加工する

「材料手配からお願いしたい」「材料はこちらで支給する」「溶接後は自社のマシニングで加工する」など、希望する受け渡し状態を伝えておくと、担当範囲を整理しやすくなります。

5.先加工・溶接後加工の有無

溶接構造部品では、機械加工をすべて溶接後に行うとは限りません。

部品単体で加工しておく必要がある箇所を先加工し、組立・溶接後に取付面や穴などを仕上げ加工する場合もあります。

そのため、先加工済みの部分がある場合や、溶接後に加工する予定の箇所がある場合は、その内容を共有してください。

溶接と機械加工の順番については、溶接と機械加工はどちらが先?先加工・溶接後加工の考え方でも詳しく解説しています。

6.重要な寸法・公差・基準面

図面のすべての寸法が同じ重要度とは限りません。

機械への取付面、位置決め穴、基準面など、完成後の機械加工や組立に関わる重要な箇所がある場合は、その内容が分かるようにしておくことが大切です。

  • どの面が加工基準になるのか
  • 溶接後に加工する面はどこか
  • 位置精度が必要な穴はどこか
  • どの寸法に公差が指定されているか

特に溶接後に機械加工する製品では、どの状態を基準に加工するのかが工程にも関係します。

7.溶接指示・仕上げ条件

図面に溶接記号や溶接箇所の指示がある場合は、その内容を確認します。

また、溶接後のビード仕上げ、スパッタ除去、グラインダー仕上げなど、必要な仕上げ条件が指定されている場合も共有してください。

「溶接したままでよい部分」と「後工程のために仕上げが必要な部分」を分けておくと、不要な作業を避けやすくなります。

8.検査条件・希望納期

寸法確認が必要な箇所や、検査方法の指定がある場合は見積り時に共有してください。

また、希望納期だけでなく、「この日までに機械加工工程へ回したい」といった後工程の予定が決まっている場合は、その日程も分かると工程を確認しやすくなります。

特に大切なのは「どの状態で返してほしいか」

機械加工会社様から製缶・溶接を外注する場合、最も共有しておきたいことのひとつが、製品をどの状態で受け取りたいかです。

例えば

  • 材料手配・切断・組立・溶接まで
  • 溶接後、機械加工できる状態で返却
  • 穴加工・面加工は機械加工会社側で実施

この担当範囲が最初から分かっていれば、製缶側も後工程を想定して内容を確認できます。

1個だけ・数個だけでも、数量はそのまま伝えてください

「1個だけなので頼みにくい」と感じる必要はありません。

今回受注した機械部品の中に溶接構造品が1点だけ含まれている、試作品として1個だけ必要、同じ部品を3個だけ製作したい、といった案件もあります。

数量を多く見せる必要はなく、必要な数量と今後の追加製作予定が分かれば、そのままお知らせください。

厚板ブラケット・溶接構造部品の製作もご相談いただけます

機械部品では、プレートやリブ、フラットバーなどを組み合わせたブラケットや溶接構造部品が必要になることがあります。

アラヤでは、鉄を中心とした厚板ブラケットや溶接構造部品の単品・小ロット製作にも対応しています。

機械加工会社様からの製缶・溶接外注について

有限会社アラヤでは、「今回の図面だけ溶接工程が必要」「溶接後の面加工・穴加工は自社で行うので、製缶・溶接まで依頼したい」といった機械加工会社様からのご相談にも対応しています。

単品・1個から数個程度の小ロット、支給材・先加工済み部品を使用した溶接など、図面・材質・板厚・寸法・数量を確認して対応可能な内容をご案内します。

機械加工会社様向けの製缶・溶接外注

製缶・溶接後の機械加工を自社で行う案件や、今回だけ溶接工程が必要な単品・小ロット案件について、専用ページで詳しくご紹介しています。

見積り時にすべて決まっていなくても大丈夫です

製作方法や工程が完全に決まっていない段階でも、図面や分かっている条件から確認できる場合があります。

まずは、図面・材質・数量・依頼したい工程・後加工の予定など、分かっている内容をお知らせください。

必要な確認事項があれば、図面や仕様を見ながら追加で確認します。

単品・小ロットの製缶・溶接外注をご相談ください

「今回の部品だけ溶接が必要」「製缶・溶接後の機械加工は自社で行う」といった案件も、図面・材質・板厚・数量・担当工程などを確認してご相談いただけます。

まとめ

機械加工会社様が製缶・溶接を外注するときは、図面だけでなく、材質・板厚・数量・依頼する工程・先加工や後加工の有無・公差・検査条件などを共有すると、製作内容を確認しやすくなります。

特に重要なのは、「製缶・溶接会社にどこまで依頼し、どの状態で返却してほしいのか」を明確にすることです。

溶接後の機械加工を自社で行う場合も、その予定をあらかじめ共有することで、工程ごとの担当範囲を整理しやすくなります。