工場床の縞鋼板を製作・改良|フォークリフト通過時のガタつき対策

工場床の縞鋼板を製作・改良|フォークリフト通過時のガタつき対策事例
工場床の縞鋼板を製作・改良|フォークリフト通過時のガタつき対策事例
今回は、お客様の工場内にある床の開口部をふさぐ縞鋼板を製作・改良した事例をご紹介します。
ご相談いただいたきっかけは、
「フォークリフトが通るたびに縞板がガタついて、大きな音がする。きれいに収まるようにできないか」
という現場のお困りごとでした。
この場所では、工場床の開口部を縞鋼板でふさぎ、その上をフォークリフトが通過します。
もともとの縞板には四隅付近へ長いボルトが取り付けられ、横方向へのズレを抑える構造になっていました。
しかし、縞板とコンクリート床との間に隙間があるため、フォークリフトが通過すると縞板が上下に動き、大きな音とガタつきが発生していました。
そこで今回は現地を確認し、縞鋼板の裏側にアングル枠を取り付け、開口部へ収まる構造にする方法を当社で考えて製作しました。
今回の製作内容
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 使用場所 | 工場内の床開口部 |
| 用途 | 開口部をふさぐ縞鋼板 |
| 通過車両 | 工場内で使用する一般的なフォークリフト |
| 材質 | 鉄 |
| 縞鋼板 | 当社で手配 |
| 裏側構造 | アングル枠 |
| アングル加工 | 切欠き加工・ガス溶断 |
| 溶接方法 | CO₂半自動溶接 |
| 溶接機 | Panasonic YD-350GR3 |
| ワイヤ | SE-50T φ0.9mm |
| シールドガス | CO₂ |
| 溶接方法 | 断続溶接 |
| 高さ調整 | フラットバーを追加して現場合わせ |
| 塗装 | グレー錆止め塗装(自社) |
| 固定方法 | ボルト固定なし・開口部へはめ込む構造 |
| 対応範囲 | 現地調査・採寸・製作・仮合わせ・調整・塗装・設置 |
まずは現場を確認してガタつきの原因を調査
今回のような既設設備に合わせる製作品では、いきなり工場で製作を始めるのではなく、まず実際の設置場所を確認します。
現地では、
- 床開口部の縦・横寸法
- 既存の縞鋼板
- コンクリート床との段差
- 縞鋼板がどのように動いているか
- フォークリフトがどのように通過するか
などを確認しました。
既存の縞板は、長いボルトによって横方向へのズレはある程度抑えられていました。
しかし、床との高さに隙間があるため、フォークリフトが通過すると縞板が上下に動いてしまいます。
つまり今回は、単純に新しい縞板へ交換するだけではなく、
「横方向へズレにくくすること」
と
「上下のガタつきを抑えること」
の両方を考える必要がありました。


アングル枠を取り付ける構造を考えました
現場を確認した結果、当社では縞鋼板の裏側にアングルで枠を設ける方法を考えました。
アングル枠が床の開口部へ入ることで、縞鋼板が横方向へ動くのを抑えます。
また、フォークリフトが上を通過する場所でもあるため、縞鋼板単体ではなく、裏側に枠を設けることで構造的にも補強する形にしました。
今回の仕事では、お客様から完成した製作図面を渡されてその通りに作ったわけではありません。
「縞板がガタつくので何とかしてほしい」というご相談から、現場を確認し、どのような構造にするかを当社側で考えています。
こうした仕事も、オーダーメイド製作の一つです。
アングルを切欠き加工して枠を製作
現地で採寸した寸法をもとに、アングル枠を製作していきます。
アングルは、そのままでは必要な形状に組めない部分があるため、接合部に切欠き加工を行いました。
必要な部分をガス溶断し、切断面をグラインダーで整えてから仮付けします。
→ 関連記事:建設機械用ホッパー口金の製作|ガス溶断から半自動溶接まで
仮付けの段階で寸法や形状を確認し、問題がなければ本溶接へ進みます。
アングル枠の溶接にはCO₂半自動溶接を使用しました。

CO₂半自動溶接でアングル枠を製作
今回使用した設備・材料は、
溶接機:Panasonic YD-350GR3
ワイヤ:SE-50T φ0.9mm
シールドガス:CO₂
です。
溶接すると熱によって材料が引っ張られ、枠全体に歪みが発生することがあります。
そのため、一方向だけを続けて溶接するのではなく、全体の状態を確認しながら溶接する場所や順番を変えて施工しています。
→ 関連記事:溶接歪みが発生する原因とは?種類・対策・歪みを抑える方法を解説
アングル枠を縞鋼板の裏側へ断続溶接
アングル枠が完成したら、縞鋼板の裏側へ取り付けます。
ここでは全周を連続して溶接するのではなく、断続溶接で取り付けました。
縞鋼板へ長い溶接を連続して行うと、熱が集中して板全体が歪む原因になります。
そのため、必要な固定状態を確認しながら溶接位置と順番を考えて施工します。

これで、
縞鋼板
+
裏側のアングル枠
という構造になりました。
塗装する前に一度現場へ持ち込んで仮合わせ
工場で寸法どおりに製作できたからといって、ここで完成ではありません。
今回は既設のコンクリート床へ取り付ける製品です。
そこで、塗装をする前に一度お客様の工場へ持ち込み、実際の開口部へはめ込んで確認しました。
結果として、アングル枠自体はきれいに収まりました。
ただし、実際に設置してみると一部にわずかな高さの差があり、床面との段差が残りました。
ここでそのまま完成にはせず、再度持ち帰って調整します。
フラットバーを追加して現場の高さに合わせる
段差を調整するため、縞鋼板側へフラットバーを追加溶接しました。
フラットバーをスペーサーのように使用し、実際の床面に合う高さへ微調整します。
現地で寸法を測って製作しても、既設のコンクリートや設備が完全に図面どおり・均一な状態とは限りません。
特に今回のような既設設備に取り付ける一点物では、
採寸 → 製作 → 現地仮合わせ → 微調整
まで含めて考えることが重要です。
寸法どおりに作るだけではなく、最終的に実際の現場へきちんと収まる状態まで確認するところまでが今回の仕事でした。
グレーの錆止め塗装を行って完成
現場合わせと高さ調整が完了したら、工場へ戻して最終仕上げを行います。
今回は自社でグレーの錆止め塗装を行いました。
塗装が乾燥した後、再びお客様の工場へ納品し、当社で設置しました。
今回の構造ではボルトによる固定は行わず、裏側のアングル枠が床開口部へ収まる構造になっています。
お客様も依然と比べる音も最小限に済んでずれて落ちる危険もなくなった。
そのようなお声をいただき、大変満足いただける仕上がりになりました。

設置後はガタつき・横ズレ・段差を確認
最終設置後は、
上下方向のガタつき
横方向へのズレ
周囲の床との高さ・段差
を確認しました。
調整後は開口部へきれいに収まり、以前あった大きなガタつきも改善しました。
お客様からも、
「以前と比べて音も最小限になり、ずれて落ちる心配もなくなった」
とのお声をいただきました。
完成品だけを見ると一枚の縞鋼板ですが、今回の仕事で重要だったのは、鉄板を切って溶接することだけではありません。
現場へ行って問題を確認し、構造を考え、製作し、実際にはめてみて、合わない部分を調整する。
この一連の工程によって、現場で使える製品に仕上げています。
工場内の「ちょっと困っている」をご相談ください
今回の仕事は、
「この図面どおりに製作してください」
という依頼から始まったものではありません。
最初にあったのは、
「フォークリフトが通るたびに縞板がガタつくので何とかしてほしい」
という現場のお困りごとでした。
有限会社アラヤでは、このような工場内で使用する一点物の金物についてもご相談いただけます。
縞鋼板やピット蓋だけでなく、架台、作業台、棚、機械フレーム、カバー、治具など、既製品では現場に合わない製品のオーダーメイド製作にも対応しています。
→ 関連記事:オーダーメイド作業台を製作|図面なし・用途に合わせた鉄製作業台
→ 関連記事:図面なしでも製作可能|手書きスケッチからオーダーメイド製作
現地採寸からオーダーメイド製作までご相談ください
「工場内に使いにくい場所がある」
「既製品では寸法が合わない」
「現場を見てもらって、どうすればいいか考えてほしい」
「縞鋼板やピット蓋を現場寸法に合わせて製作したい」
「図面はないけれど、困っていることは決まっている」
このような段階でもご相談ください。
有限会社アラヤでは、案件に応じて、
現地確認・採寸 → 構造検討 → 製作 → 溶接 → 仮合わせ → 調整 → 塗装 → 納品・設置
まで対応できます。
お問い合わせの際は、現場や対象物の写真、設置場所のおおよその寸法、現在困っていることなどをお送りいただければ、内容を確認しやすくなります。
「何を作れば解決できるのか分からない」という段階からでも、一度ご相談ください。
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流石です!
地域の困り事に直に貢献する仕事ぶり、うちも見習いたいと思います。
アラヤさんの今後の益々のご活躍、期待しております。
お疲れ様でした!
RATEL様 ありがとうございます。
地域の皆様の支えがあってこそ、私たちも日々の活動を続けることができます。
今後も地域の課題解決に向けて全力で取り組んでまいります。
またお会いできることを楽しみにしております。